それでも私は同性に恋をする
出会い
私は南ゆず。今日から中学三年生!なんだけど、クラス分けがなんだか最悪な事
に…。今まで仲の良かった友達が、みんな違うクラスになっちゃた…。中学三年生は修学旅行とかもあるのに不安だよ~
でも、いつまでもクヨクヨなんか、してられないよね!今までは、友達を作るのはあんまり得意じゃなかったけど、もう三年生だし、がんばってみよう!
そんな事を考えながら、私は新しい教室での最初の授業を過ごした。さあ、いよいよ休み時間だ!いろんな人に話しかけて、友達をいっぱい作るぞ!
そう意気込んでいた私だが、やはり現実は厳しい。中学三年生にもなると、全員がどこかの仲良しグループに所属しており、クラスの中に、一人も仲良しの人がいないという人は、私以外にはいなかった。
その上私は人見知りな性格で、すでに固まっている集団に「私も仲良しグループに入れて!」などとはとても言えない。
あ~あ困ったなあ。私ってどうしていつもこうなんだろう。話しかけるぞ!とか言っておきながら、結局自分の席に座ったままだ。落ち込んでいると、
「君、一人?」突然声を掛けられた。
「え!?あっ!はい!」私は驚いてギクシャクと返事をする。振り返るとそこには二人の女の子がいた。一人は長髪で背も高い。でも、なんだかボーッとしているような感じだ。もう一人はショートで背も低い。何か楽しそうにニコニコしていて、明るそうな性格の子だ。
「私は青木みかん。よろしく。よかったらこれから仲良くしてね。」背の高い女の子が言う。もしかして、友達になってくれるのだろうか。
「私たちも二人じゃちょっと寂しいんでね。あなたはいい人そうだし。」青木さんはそう続けた。
「うん!私も一人で寂しかったんだ。私は南ゆず。よろしくね、青木さん。」私は喜んでそう答えた。
「みかんでいいよ。それからこっちのが…」みかんちゃんが言い終わるより先に、もう一人の女の子が言った。
「私は苗木あかり!あかりって呼んで!よろしくね!ゆずちゃん!」そう言って彼女は私に抱きついて来た。
「え、ちょっと、わぁ!」私は戸惑う。私の周りにはあかりちゃんのような、スキンシップの激しい女の子というのはいなかったのだ。私はドキドキしながら、みかんちゃんの方を見るが、彼女は落ち着いたままだ。あかりちゃんは私にギューっと、抱きついたまま離れない。私は照れながらも、初対面の人にこれだけ親しくされるのは初めてだったのでとても嬉しかった。
これが私たち三人の出会いだった。この頃はまだ、私があかりちゃんの事を好きになるなんて、恋愛感情としての『好き』になるなんて、思ってもみなかった。
に…。今まで仲の良かった友達が、みんな違うクラスになっちゃた…。中学三年生は修学旅行とかもあるのに不安だよ~
でも、いつまでもクヨクヨなんか、してられないよね!今までは、友達を作るのはあんまり得意じゃなかったけど、もう三年生だし、がんばってみよう!
そんな事を考えながら、私は新しい教室での最初の授業を過ごした。さあ、いよいよ休み時間だ!いろんな人に話しかけて、友達をいっぱい作るぞ!
そう意気込んでいた私だが、やはり現実は厳しい。中学三年生にもなると、全員がどこかの仲良しグループに所属しており、クラスの中に、一人も仲良しの人がいないという人は、私以外にはいなかった。
その上私は人見知りな性格で、すでに固まっている集団に「私も仲良しグループに入れて!」などとはとても言えない。
あ~あ困ったなあ。私ってどうしていつもこうなんだろう。話しかけるぞ!とか言っておきながら、結局自分の席に座ったままだ。落ち込んでいると、
「君、一人?」突然声を掛けられた。
「え!?あっ!はい!」私は驚いてギクシャクと返事をする。振り返るとそこには二人の女の子がいた。一人は長髪で背も高い。でも、なんだかボーッとしているような感じだ。もう一人はショートで背も低い。何か楽しそうにニコニコしていて、明るそうな性格の子だ。
「私は青木みかん。よろしく。よかったらこれから仲良くしてね。」背の高い女の子が言う。もしかして、友達になってくれるのだろうか。
「私たちも二人じゃちょっと寂しいんでね。あなたはいい人そうだし。」青木さんはそう続けた。
「うん!私も一人で寂しかったんだ。私は南ゆず。よろしくね、青木さん。」私は喜んでそう答えた。
「みかんでいいよ。それからこっちのが…」みかんちゃんが言い終わるより先に、もう一人の女の子が言った。
「私は苗木あかり!あかりって呼んで!よろしくね!ゆずちゃん!」そう言って彼女は私に抱きついて来た。
「え、ちょっと、わぁ!」私は戸惑う。私の周りにはあかりちゃんのような、スキンシップの激しい女の子というのはいなかったのだ。私はドキドキしながら、みかんちゃんの方を見るが、彼女は落ち着いたままだ。あかりちゃんは私にギューっと、抱きついたまま離れない。私は照れながらも、初対面の人にこれだけ親しくされるのは初めてだったのでとても嬉しかった。
これが私たち三人の出会いだった。この頃はまだ、私があかりちゃんの事を好きになるなんて、恋愛感情としての『好き』になるなんて、思ってもみなかった。
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