それでも私は同性に恋をする
「それで?話って何?」
土曜日、私はみかんちゃんを呼び出して、悩みを聞いてもらう事にした。悩みというのはもちろん、この胸を占めているモヤモヤの事だ。みかんちゃんとはまだ会って1週間も経っていないけれど、他の一年以上過ごした友達よりも頼りになる気がしていた。情けない話だが、私は友達と大した信頼関係を築けていなかったらしい。
「なーんてね。もう話の内容は分かってるんだけど。」
「えっ!どうして!?」
私は何を考えているか顔に出やすいとは言われていたが、そのためだろうか?いや、いくらなんでもこんな悩みが簡単に人に見抜かれるような物だとば思えない。
ひょっとすると、みかんちゃんの洞察力が人並み外れているのかもしれない。
「うん、実はね!」
「痩せたいって話でしょ?あかりにデリカシーないこと言われたからって気にすることないのに~。」
全然そんな事はなかった。まあ、あかりちゃんが原因だということは間違いじゃないけど。
「うーんまあ確かに痩せたいって悩みはあるけど…でもそうじゃなくて!」
「でも――」
みかんちゃんが私のことをじっと見つめて、なんでも見透かしたような目でみつめて、言う。
「あかりが関係あることなんでしょう?」
う、うう、ううううう。やっぱりなんでもお見通しなんだろうか。
「あかりを誘わずに私だけ、なんて事するのはつまりそういう事だから。違う?」
洞察力というより単なる推理だった。確かに、少し考えれば誰にでも分かることではある。
「まあ私に愛の告白するなんてのもあるかもねー。」
みかんちゃんは冗談のつもりで言ったのだろう。しかし、私にとってそれは核心を付いているものだった。
「私達、女の子同士だよ!?」
そう言った時の私の表情は、きっと友達の冗談に返す物としては適していなかったと思う。それはみかんちゃんの表情を見るとよく分かった。
「…あれ、急にどうしたのゆずっち。なんかトラウマでもあった?」
「あ、いや、違うの。そうじゃなくて…」
その言葉の先がどうしても言えない。これを言って、相談に乗ってもらうために来てもらったのに。
「まぁ…いまので話ってのは何かだいたい分かったよ。」
そう言ったみかんちゃんの目は今までとは明らかに違っていた。今度こそ、今度こそ私の悩みを見抜いてくれるのだろう。
「あかりにベタベタされて、もしかしたらそういう目で見られてるんじゃないかって思った?安心しなよ。あいつは誰にでもベタベタする奴だ。別にガチレズって訳じゃない。いやなら私から言っておくから。」
また違った。いや大分近いけど。
というか私は、なんでみかんちゃんに当ててもらうのを待ってるのかな。話があるって呼び出して、その話の内容を当ててもらおうとするなんて、そんなバカげた話はない。みかんちゃん以外なら、きっと呆れて帰ってしまうと思う。
言おう。決めた。これ以上、もう、待たせない。自分の気持ちを、はっきりと言葉にするんだ。
鼓動がどんどん激しくなる。きっと私の顔は温泉に浸かった猿のように真っ赤になっているはずだ。
「私――」
「私!あかりちゃんの事が好き!恋に落ちちゃったの!」
土曜日、私はみかんちゃんを呼び出して、悩みを聞いてもらう事にした。悩みというのはもちろん、この胸を占めているモヤモヤの事だ。みかんちゃんとはまだ会って1週間も経っていないけれど、他の一年以上過ごした友達よりも頼りになる気がしていた。情けない話だが、私は友達と大した信頼関係を築けていなかったらしい。
「なーんてね。もう話の内容は分かってるんだけど。」
「えっ!どうして!?」
私は何を考えているか顔に出やすいとは言われていたが、そのためだろうか?いや、いくらなんでもこんな悩みが簡単に人に見抜かれるような物だとば思えない。
ひょっとすると、みかんちゃんの洞察力が人並み外れているのかもしれない。
「うん、実はね!」
「痩せたいって話でしょ?あかりにデリカシーないこと言われたからって気にすることないのに~。」
全然そんな事はなかった。まあ、あかりちゃんが原因だということは間違いじゃないけど。
「うーんまあ確かに痩せたいって悩みはあるけど…でもそうじゃなくて!」
「でも――」
みかんちゃんが私のことをじっと見つめて、なんでも見透かしたような目でみつめて、言う。
「あかりが関係あることなんでしょう?」
う、うう、ううううう。やっぱりなんでもお見通しなんだろうか。
「あかりを誘わずに私だけ、なんて事するのはつまりそういう事だから。違う?」
洞察力というより単なる推理だった。確かに、少し考えれば誰にでも分かることではある。
「まあ私に愛の告白するなんてのもあるかもねー。」
みかんちゃんは冗談のつもりで言ったのだろう。しかし、私にとってそれは核心を付いているものだった。
「私達、女の子同士だよ!?」
そう言った時の私の表情は、きっと友達の冗談に返す物としては適していなかったと思う。それはみかんちゃんの表情を見るとよく分かった。
「…あれ、急にどうしたのゆずっち。なんかトラウマでもあった?」
「あ、いや、違うの。そうじゃなくて…」
その言葉の先がどうしても言えない。これを言って、相談に乗ってもらうために来てもらったのに。
「まぁ…いまので話ってのは何かだいたい分かったよ。」
そう言ったみかんちゃんの目は今までとは明らかに違っていた。今度こそ、今度こそ私の悩みを見抜いてくれるのだろう。
「あかりにベタベタされて、もしかしたらそういう目で見られてるんじゃないかって思った?安心しなよ。あいつは誰にでもベタベタする奴だ。別にガチレズって訳じゃない。いやなら私から言っておくから。」
また違った。いや大分近いけど。
というか私は、なんでみかんちゃんに当ててもらうのを待ってるのかな。話があるって呼び出して、その話の内容を当ててもらおうとするなんて、そんなバカげた話はない。みかんちゃん以外なら、きっと呆れて帰ってしまうと思う。
言おう。決めた。これ以上、もう、待たせない。自分の気持ちを、はっきりと言葉にするんだ。
鼓動がどんどん激しくなる。きっと私の顔は温泉に浸かった猿のように真っ赤になっているはずだ。
「私――」
「私!あかりちゃんの事が好き!恋に落ちちゃったの!」