ずっと前から好きだった。
『........もしもし?』
「もしもし、美琴?
俺、崇彦だけど」
『ごめんなさい、さっきは』
「説明しなくていいよ。
今から会いたいんだけど」
『どこに........行ったらいい?』
「うーん...とりあえず高校の近くの駅に。じゃ」
『ま、待って........まだ切らないで』
「なに?」
『あの...さっきの』
「説明しなくていいっていってるだろ。」
崇彦はそのままブチっと通話を切った。
-----なにやってるんだ、俺は。
そんなことを思いながら、崇彦は本能的に動いていた。
自分の中のなにかに突き動かされるように。
崇彦は一足先に駅に着いた。
公園からその駅までは5分足らずで行ける距離なのだ。
しばらくして、美琴が駅の出口から出てきた。
あたりをくるくる見回し、俺を見つけるとこちらに小走りでやってきた。
「待たせて、ごめんなさい」