ずっと前から好きだった。
「美琴、最近なんか変じゃない?」
崇彦にそう言われて、美琴は驚いた。
今日は、崇彦と美琴でデートに出かけていた。
時間が経つのは早くて、もうすぐで1学期が終わる。
-----このデートは崇彦との最後のデートになる。
美琴はそう思っていた。
「ど、どこが........変?」
「なんていうか......雰囲気とか?
なんとなくなんだけどさ。」
「そっか、自分じゃわかんないなぁ?」
美琴は首を傾げてみせた。
「俺の気のせいか。
変なこと聞いてごめん。」
崇彦はそう言って笑った。
-----こんな崇彦の笑顔を見るのも........最後。
美琴がそう思った瞬間、涙がにじんできて足を止めた。
「........美琴、どうした?」
大丈夫か、といいながら崇彦が美琴の顔を覗き込んで来た。
「なんでも........ないの。」
「どうした.....どうして泣いてるんだ?」
美琴は、崇彦にそう言われて初めて、自分が泣いていることに気づいた。