ずっと前から好きだった。
美琴は、手術室に響く赤ちゃんの泣き声を聞いた。
じわりと目に涙が浮かぶ。
無事出産できた嬉しさがこみ上げてきた。
「........生まれた..............っ........」
「おめでとう、美琴ちゃん。
元気な男の子ですよー」
「........ありがとうございます」
美琴は、本当に嬉しかった。
しばらくすると、入院していた病室に戻された。
病室に戻ると、母親や父親、宙人が待ちわびていて、おめでとうなどと声をかけてくれた。
赤ちゃんは美琴の病室のベッドの隣に置いてある、赤ちゃんのベッドですやすや寝ていた。
「名前は、なにがいいかな........」
美琴は赤ちゃんの顔を見ながら、考えていた。
「............一馬とか........」
「いいんじゃねーの?一馬って名前。」
宙人がそう言った。
「一馬くんに........する。」
美琴は、息子を一馬という名前にすることにした。
「一馬........元気に育ってね。」