ずっと前から好きだった。
「へえ......この子が美琴ちゃんねぇ。
すっごく可愛いじゃない、よかったわね、崇彦。」
女の人が見定めるように美琴を見てくる。
「う........えっと............」
美琴は気まずさに目を伏せる。
「よかったってどういうことだよ。」
崇彦は笑いながら言った。
「あの........崇彦...」
「ん?」
「紹介.............して欲しいんだけど......」
「あー、ごめんね。
私、崇彦の姉だよ、凛花っていうの。」
「あっ、そうなんですか!!
私、小阪 美琴と申します。」
「崇彦から聞いてるよ〜。
よろしくね、美琴ちゃん」
「よろしくお願いしますっ」
「おい、女子で会話繰り広げないでくんない?とっととこんなとこずらかろうぜ。」
崇彦は、美琴をお姫様抱っこしてアパートから出た。
凛花もそれに続いた。