ずっと前から好きだった。
「あとね、もう一つ聞きたいんだけど、いいかな?」
「なんだ?」
「どうやって私があのアパートにいること突き止めたの?」
「それは.....沙南のおかげかな。」
「沙南..............?」
「樋口 沙南、俺の従兄妹なんだ。
沙南も前、アパートの近くで男たちに声かけられてあのアパートまで連れて行かれたらしい。
沙南の場合、振り切って逃げてきたらしいが。」
「樋口先輩が...........美人だからね。」
「沙南のこと知ってたのか。」
「........うん」
「でも、美琴は沙南が美人って言ってる場合じゃないぞ。」
「え?なんで?」
「美琴のが可愛いからに決まってんだろ。まあ、性格も................全部可愛いんだけど.....................って照れるな.....」
「崇彦っ........恥ずかしいことばっか言わないで!!」
美琴は、崇彦の胸板をか弱い力でポカポカ殴った。