ずっと前から好きだった。












家の中に入った美琴は、真っ先に自分の部屋にある鏡に向かった。




着ていたシャツのボタンを取ると、散らされた赤いキスマークが現れた。



「これ..............」









痕になってしまわないか、心配だった。



「美琴〜!!
晩ご飯だよ、降りてきなさい!!」





母親が1階のダイニングルームから美琴を呼んだので、美琴はシャツのボタンを閉めてダイニングルームへ向かった。







「お待たせ。」


「美琴、崇彦くんってかっこいい人ね」








母親のセリフに美琴は目を剥いた。


「なんで、崇彦を.............」






「今日、美琴を探してうちに来たのよ。
どこか思い当たる場所はないかってね。美琴とどういう関係なのかしらと思ったら、彼氏さんだったのよね。」


涼子の目がだんだん輝いてくる。








「すっごくイケメンだし。
昔のパパといい勝負よ。」







美琴はがっくり肩を落とした。


-----お母さんにバレた........








一方、宙人は、美琴の隣で不機嫌そうにご飯を食べていた。













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