ずっと前から好きだった。
崇彦は大学入試を受けた。
結果は、希望の大学には合格しなかった。
崇彦は美琴にその結果を伝えたが、美琴の気持ちが変わることはなかった。
崇彦に優しく、お疲れ様と言ってくれた。
そんなときだった。
美琴と崇彦がモデルとしてスカウトされたのは。
2人で一緒に歩いているとき、いかにも高そうなスーツを着た男性に声をかけられた。
その男性はスタープロダクションという事務所に勤めていて、主に雑誌などに出るモデルを探していると言った。
2人がモデルをやる気があれば、一緒に来てもらえますか、とも言った。
崇彦は大学入試も落ちていたし、家を出るきっかけになると思って引き受けた。
美琴は、学業の妨げにならないということを前提条件として引き受けた。
2人はその男性に連れられて、スタープロダクションに向かった。