ずっと前から好きだった。
崇彦は、女性誌にも男性誌にも掲載された。
期待の新人として。
長身に整った顔。バツグンのスタイルで、女性からも男性からも大きな支持を集めた。
そして、美琴は女性誌に掲載されるやいなや、絶大な人気を誇った。
ふわふわしている栗色の長髪。
整った小顔に、大きな瞳。
美琴の掲載されているページには「スタイル抜群の天使」というタイトルがついた。
2人はモデルをしていくにつれ、すれ違いの日々が続くようになった。
それから少し経ったある日、2人はスタープロダクションの社長である峯木 久美に呼び出された。
「小阪です」
「三村です」
2人は社長室に入った。
「2人共、よく聞いて。
今から私は、あなたたちにひどいことを言うわ、許して頂戴ね。」
「どういうことですか?」
崇彦が声を上げる。
「2人には.............別れてもらいたいの」
社長は申し訳なさそうに、それでもきっぱりと言った。