ずっと前から好きだった。
美琴が三村先輩と付き合うことになって、3ヶ月が経った。
お互いを呼び捨てで呼び合うようになり、美琴はタメ口を使っていた。
-----女子からの視線が痛い。
三村先輩はもともと人気者だから仕方ない、とはいえ........
美琴がそんなことを考えていると、ケータイが鳴った。
ディスプレイをみると崇彦の文字。
「........もしもし?」
『もしもし?あんたが崇彦の彼女〜?』
それは、あからさまに女の声だった。
-----なんで女の人が崇彦のケータイで私に電話してるの........!?
「........はい、そうですが」
『へぇー、崇彦とは上手くいってる?』
「え........上手くって........」
『あーそっか、年下だったね〜
わかんないか、あははっ』
-----待って。本当にこれは誰なの........?
『ッバカ!!なにしてんだよっ』
ケータイから崇彦の声が聞こえた。
『美琴、今のは姉貴だ、姉貴。
信じろよ?姉貴だからな!!』
そのとき、知らない間に美琴の部屋に入って来た宙人が美琴の手からケータイを取って、ケータイに向かってとんでもないことを言った。
「お前、だれに許可取って美琴に電話してんの?」
「ちょっと!!宙人やめてよっ」
美琴がケータイを耳に当てるが、電話は繋がっていない。
「悪いな、もう切った。」
宙人は悪びれもせずにそう言った。