オレ様探偵とキケンな調査
「あの…!」
「…?」
不意にかけられた声に顔を上げると、ブレザーを着た高校生が立っていた。
「大丈夫ですか…?」
「え…?」
「血、滲んでますけど」
「あ…」
見ると両腕ともカーディガンの袖は血まみれ、散々な始末だ。
「ずっと見てたんですけど、ボク、猫怖くて手伝えなくてスイマセン」
「あ、ハイ…大丈夫です…」
眼鏡の奥の甘いマスクに見当違いな答えしか出せないあたしって…しかも相手は高校生だし。
「その猫、連れて行くんですか?」
「うん、事務所の方に…」
「その手じゃ無理だろうから、ボク、持ちますね?」
「ううんっ、いいの!平気だから」
「持ちます。ついでに家、寄ってもらえませんか?」
「えっ!?」
「いやっ、そのっ、変な意味じゃなくて!家、外科の医院やってるんで、手当を」
「でも…」
「放っておくと、ひどい場合は切断ですよ」
「せ、切断!?」
「膿がたまる前に手当を。行きましょう」
「ハ、ハイ…」
「…?」
不意にかけられた声に顔を上げると、ブレザーを着た高校生が立っていた。
「大丈夫ですか…?」
「え…?」
「血、滲んでますけど」
「あ…」
見ると両腕ともカーディガンの袖は血まみれ、散々な始末だ。
「ずっと見てたんですけど、ボク、猫怖くて手伝えなくてスイマセン」
「あ、ハイ…大丈夫です…」
眼鏡の奥の甘いマスクに見当違いな答えしか出せないあたしって…しかも相手は高校生だし。
「その猫、連れて行くんですか?」
「うん、事務所の方に…」
「その手じゃ無理だろうから、ボク、持ちますね?」
「ううんっ、いいの!平気だから」
「持ちます。ついでに家、寄ってもらえませんか?」
「えっ!?」
「いやっ、そのっ、変な意味じゃなくて!家、外科の医院やってるんで、手当を」
「でも…」
「放っておくと、ひどい場合は切断ですよ」
「せ、切断!?」
「膿がたまる前に手当を。行きましょう」
「ハ、ハイ…」