オレ様探偵とキケンな調査
「に、してもひどいな。一応、破傷風の注射させてもらうから」


「ハイ…お願いします」


注射針の鋭い痛みが腕を刺す。


「あとは抗生剤の軟膏。颯太、包帯取ってくれ」


「うん」


丁寧に軟膏が塗られ、颯太───と呼ばれた男の子の持ってきてくれた包帯で、両腕ともグルグル巻き。


「これで終了。飲み薬も出すから」


「ハイ。ありがとうございました」


「颯太、待合室に水持ってきてあげて。コレ、薬」


「わかった」


颯太くんと一緒に診察室を出て、バンビーノちゃんのいる長椅子に腰をかける。


「バンビーノちゃん、大丈夫?」


ゲージの中の匂いに安心したのか、バンビーノちゃんはもう興奮した様子を見せなかった。
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