オレ様探偵とキケンな調査
はぁー…。


猫一匹にグルグル巻きの両腕…。


依頼料より治療代の方が高くつく、って、帯金さんに怒られそうだなぁ…。


せっかく1人で任された初仕事だったのに、ドジ踏んじゃった。


「コレ、水と薬です」


「あ…。ありがとう」


ピンク色の錠剤を颯太くんの手から受け取った水で流し込んだ。


「薬は3日分です。今飲んだので、今日は夜にあと1回、明日からは朝と晩で飲んでください」


「うん、わかりました。あの…」


「ハイ?」


「治療費を払いたいんですが…」


「事務やってる母さんが留守で、申し訳ないんですけど明日以降、また来てくれませんか?」


「ハイ、ちゃんとお支払いさせていただきます」


「ついでに傷も見せてほしいし。コレ、上着だけど…血まみれで着れませんね」


「うん…」


「ちょっと待っててください」


颯太くんは鞄を持ってどうやら2階に上がった様子で、しばらくすると着替えて戻って来た。
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