オレ様探偵とキケンな調査
「ウワァーッ!ママッ!ママ、助けて~ッ!」


「あっ!ヒデがっ…!」


慌てて寝室に行く明美さんを目で追って、あたしは焼き上がったハンバーグのフライパンの火を止め、ベッドへ急いだ。


「ママッ!怖いよぅ…またあのオジサンが来るよぅ…」


「ヒデ?もう大丈夫なんだよ?ここはおねえちゃんの家だからさ、悪いヤツは追ってこないんだ」


ヒデくんを優しく包む明美さん。


この絆さえあれば、きっと何もかも守れるだろう、と。


あたしは心を固くした。


「ヒ・デ・く・んっ♪」


「あ。ホントだ、おねえちゃんだ」


「おねえちゃんね、ハンバーグ作ったよ?ママと一緒に食べよっか?」


「うんっ!ボク、お腹ペコペコー」


ヒデくんの明るい笑顔が。


いつの日か曇りなく晴れますように…。
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