オレ様探偵とキケンな調査
「明日からどうするんですか?」


「引き続き、ヤツを張る。動き次第じゃケーサツだな」


「警察…」


「すでに明美にケガを負わせた傷害罪があるからな」


「ボクが思うに、昨日、すぐに通報しても良かったんじゃないですか?」


「足んねぇんだよ」


「何がですか?」


「初犯の傷害罪じゃ、起訴猶予がほとんどでム所に入る可能性はゼロに近い。できれば殺人未遂まで持ってって刑務所に数年放り込んでやりてぇんだよ」


「それまで泳がせるってコトは…明美さんや椿さんの危険も増しますよね?」


「あぁ。だから坊主、オレ達が動き回ってる間、連休中だけでいい、コイツら頼めるか?」


「ここ数日でカタをつける、と?」


「いつまでもヒデにストレスかけらんねぇからな」


「わかりました。ここはボクが守ります。───ってコトで、椿さん、ボク今日からここに泊まるね♪」


「えっ!?」


「一緒の布団で寝ようねっ」


「坊主…この件が片付いたら今度はテメェの番だからな」


「ちゃ、ちゃんとお布団はありますっ。だけど颯太くん、お家の方は…?」


「ゴールデンウィーク中はウチの病院はclose、親は2人揃って沖縄旅行。ご心配なく」


颯太くんと一つ屋根の下…。


それでも男の人がいてくれれば心強い。


帯金さんもあたし達を思っての苦渋の決断。


ここは頼むしかナイ…よ、ね…。


「じゃあ…颯太くん、お願い、ね?」


「喜んで」
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