オレ様探偵とキケンな調査
「椿ッ!大丈夫かっ!?」


「帯金…さ、ん…」


「怖い思いさせて悪かった。もう大丈夫だから、なっ?首、今手当するからな?」


強く抱き締めて頭を撫でてくれる帯金さんが、あたしから離れてしまおうとする。


あたしは治療より、何より、帯金さんの体温が欲しくて泣きじゃくりながら彼の胸にしがみついた。


「椿…」


「帯金さん…っ!離れないでっ。もっと強く抱き締めて…!」


「あぁ。オレはここにいる。椿、よく頑張ったな」


その言葉に緊張の糸を切らしたあたしは、帯金さんの腕の中で意識を失った───………。
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