オレ様探偵とキケンな調査
ベッドからむくりと起き上がった帯金さんがジリジリとあたしに近づく。


狭いシングルの部屋じゃ逃げ場なんてなくて。


後ずさりしてみるものの、背中には壁。


───ドンッ


ぴったりと壁に追い込まれたあたしの左耳には、帯金さんの腕。


か、壁ドン、反則ですっっっ!!


「昼間の続き、するか?」


「つ、続きって…何です、か…?」


「聞くの?」


鋭さの消えた瞳に、またあの色気が滲む。


帯金さんの左の人差し指があたしの唇をなぞって。


その指は顎を這い、首をつたって胸の真ん中に落ちた。
< 75 / 245 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop