オレ様探偵とキケンな調査
「ん…っ…帯、金…さん…っ」


「椿…!」


音を立てて激しくお互いの気持ちの隙間を埋め合うかのような口づけに。


あたしは苦しくなって、帯金さんの胸にしがみついた。


「椿…」


胸の奥から響く帯金さんの声。


どこまでも切なく、どこまでも哀しく、狂おしいほどにイタイ。


そんなこの人の気持ちの闇にある一部分でもいい、あたしが背負えたら。
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