初恋、嘘恋、片恋。
新山は、結構奥のほうまでいき、足をバタバタと動かし、もがいているようにみえた。
俺は、反射的に動いた。
.......あいつ、どんだけ深いとこに入ってんだよ.....。
泳いでも泳いでも、追いつくまでに時間がかかった。
俺が泳いでいる間にも、新山は流されていって...。
「...!..っ..新山っ!」
あいつは..諦めたかのように足をバタバタさせるのをやめ、静かに海に引きずり込まれていった。
俺は、とっさに潜って新山を抱え、少し戻ったところにあった岩場で休憩することにした。