ニートな同居人



目の前で走り去る電車を見る



車内の此方側を向いている人数人は私に同情の目を向けて行った





『―――ハァ…、ハァ』


嗚呼、もう最悪だ



ニト、彼奴さえいなければ完璧に間に合っていた


むしろ―――…


チラリ、とバックの中を見ると昨日のまんま

買ったばかりの小説が入ってる




色々ありすぎて読めなかったんだよね



ハァ、ともう一度溜息を吐いた




次の電車まで4分



30分は完璧に過ぎちゃうし、言い訳を考える




"―――ニートの世話をしてました"


ううううん、言えない




やっぱり"寝坊した"が一番楽なのかな?


でも、入社して3ヶ月で遅刻って本当あり得ない



社会人として、人としてどうかしてる―――…







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