ニートな同居人



長いエレベーターは最上階に行き"もしかして"と思った私の予想は見事に的中し社長室に通された



「社長、太田さんがいらっしゃいました」


"社長"その言葉に驚きビクリと体を揺らすとその私の驚きぶりに気付いたのか、耳元で「平常心」と言った時に耳にかかる吐息に敏感にビクッと揺れてしまった



そんな私を見て意地悪な笑みを見せて中に進む


ここまで来たらしょうがない、と思い頬を両手でペチンと叩き社長室に足を踏み入れた







「こんにちわ。太田さん」


社長室の椅子に座る男の人、その人の合図と共に椅子に座った



驚いた、ふかふかの絨毯にふかふかの椅子



高級そうな机に並べられたいい香りのするお茶とファミレスのレジにあったお菓子があった


それを出してくれたのは薫さんで、嗚呼、社長の秘書なんだと納得できた





いつの間にか片手に持っていた皮のバックを開けて書類を差し出した
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