第六部隊の日常
日常編
書類大山脈と第六部隊
魔法と魔科学が盛んなグラール王国には、[天剣魔法騎士団]という他国にまで名を知られる魔法騎士団がある。
その魔法騎士団の第六部隊では隊室が書類の大山脈により隊員のほとんどが書類に埋もれていた。
それも原因は隊長以下何名かの不在によるものだ。
隊長のキャスパー、幹部のグリード、フォン、ジャンカスの4人のエスケープにより、書類は山脈を築き、先ほど地滑りならぬ大規模な書類滑りを起こした。
隊長のキャスパー、フォン、ジャンカスは事務仕事が面倒だから。
グリードは隊長のお供(別名ストーキング)
副隊長のシオンは胃薬片手に何とか書類の山を減らそうと、書類を燃やしたくなる衝動に耐えながら手を動かしていた。
が、そろそろ限界だった。
「あ゙ー全然終わんねぇさぁ。あの馬鹿共がエスケープしやがったから全然減らねぇさぁ」
「ええ。せめて隊長かフォンがいればもう少しはマシになるんだけど」
腰をくねらせ、オネェ言葉で話すチャイナドレス着用のオカマ、カルネ。
「無理さぁ。あの二人が大人しく書類を片付けるなんて空から槍が降るぐらいの確率さ」
苦節、10年。10年も腐れ縁で何だかんだ振り回されてきたシオンは、遠い目になる。
「ウフフ。ちょっと待ってて頂戴。二人ともすぐに戻ってくるわ」
普段はただのオカマである彼が救世主に見えてきたシオン。
カルネは、携帯を取り出した。
まるで何処からか青狸のBGMが流れた気がする。
そして救世主、カルネは部屋を出ていった。