首筋の月



なにこの人達…



ペタン

あたしはその場にへたり込んでしまった。

棗「志紀、平気ですか?
もう少しだけ、待っていて下さいね。」

棗さんは優しい口調でにっこり笑いながら言うと、ポケットからさらにコインを出し、それを二人めがけて投げた。


…ちょっとアナタ人ですか?
今投げたと思ったコインが見えない早さで飛んでいきましたけど。

気付いたら、青い髪の人と赤い髪の人は腕から血を流していた。

棗「お二人とも、いい加減に僕につきまとうのはやめてください。」

霞「っつう~…!
やっぱアンタのコイン効くねぇ…っ、」

棗「ほめてもらって光栄です。」

尚人「ほめてねぇし…、っ」

霞「でもさぁ~、長い時間彼女を捜しすぎて、いろいろボケたんじゃない?」

棗「…は?」

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