首筋の月
霞「18歳までは安全に生きられるように、乃亜がかけたまじないだよ。」
乃亜…
さっき黒髪の人が、あたしと間違えた人。
「あなたたち、なんなんですか?
あたしもう、なにがなんだか…」
霞「ごめんね、ビックリさせたよね。
俺は霞(カスミ)。そんで、こっちの青いのが尚人(ナオト)。
黒い仏頂面が荒夜だよ。」
荒夜「だれが仏頂面(ブッチョウヅラ)だ。」
…フフッ、確かに。
霞「志紀ちゃんの家系は、代々神への“供物”だったんだよ。
君のお母さんも、身を捧げた。
でも、千年に1人、能力持ちの子が産まれるんだ。
それが、志紀ちゃん。」
はい?
神への供物?
千年に1人?
能力持ち?