首筋の月
荒夜「相手は悪魔だ。
お前の心を読み、欲しい言葉をかけ、惑わし、そうやって相手の心をあやつって自分の手中におさめる。
これがアイツのやり方なんだよ。
棗の言うことは全てが嘘だと思え。」
そんな…
それって、信じるなって言ってるも同じじゃん…。
1度信じると決めた人間を疑うのは、難しいことだ。
霞「まーまー。
話を戻すけど、なんでさっき俺達が争ってたかっていうとね、俺達…っつーか、神の末裔である荒夜がキスをすれば治癒の力になる。
んで、棗がキスをすれば破壊の力になるからなんだ。」
最後の、棗さんの言葉を思い出す。
“破壊の女神よ”
あれって、こういう事だったんだ…
霞「志紀ちゃんの家系は代々神への供物だって言ったよね?
それは同時に、悪魔への生贄って意味でもあるんだよ。」
供物と、生贄…