首筋の月

霞「つまり、どちらの捧げ物でもあるわけだ。

当然取り合いになるよねぇ?

もう1人捧げればいいって問題でもなくて、決まった家系しか供物にはなれないんだよ。

清らかな血でなければダメなんだ。

悪魔の末裔も神の末裔も、清らかな血じゃなければ受け付けない。」

「供物や生贄は、なんのために捧げられるの?」

尚人「自然災害から町や村を守るためだ。」

なるほど…

霞「千年前の能力持ちが乃亜っていう子だったんだけど、その子は幼い頃から札や式神を扱えるように教育されてたから、なかなか苦戦したよ。

俺達の言うこともなかなか信じてもらえなくてねー。」

「その人、最後はどうなったの…?」

霞「それは…、」

霞君は、チラッと荒夜君の方を見た。
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