首筋の月
「せんせぇ~…おあよ。
志紀ねぇちゃんも、おあよ~…」
「おはよ、かなちゃん。」
みんながだんだん起きてくる。
あたしは朝食の手伝いをしながら挨拶をした。
この園の最年長はあたし。
みんな年下で、かわいい。
こんな子供を捨てるなんてどうかしてるとつくづく思う。
園につれてこられたとき、体中に痣がある子も何人もいた。
大人はいつだって身勝手だ。
かな「いただきまぁ~す…」
まだ眠いのか、目をこすりながらご飯を食べるかなちゃん。
この子は小学二年生。
ここにつれてこられたのは、幼稚園の年少さんの時だった。