オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん
そして、私は教室を飛び出した。
「はぁ、はぁ……」
ビックリした。
本当に……食べられたかと思った。
ドキドキと鳴る心臓を押さえながら席につけば
大神くんは後からゆっくり戻って来た。
やっぱり大神くんはキケンだ。
何をするか分からないし。
でも……普通に触れた……
そんな事を考えていると
「おい、鈍臭女」
隣から、石渡くんが話しかけてきた。
「な、何ですか……」
私、何か怒られるような事はしてないよね……?
いつも強い口調で話しかけてくる彼にビビってしまう。