オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん


「荒治療でもいいから早く治したいなんて

突然どうしたの、赤ずきんちゃん

ずいぶん他のヤツと話せるようになってたみたいだけど

好きな人でも出来た?

昨日なんて隣の男子と机くっつけちゃってさ」


ぎゅっと上から私の手を抑えつける大神くんが怖い。

私の早く治したい理由を大神くんは勘違いしていた。


「でもまだ全然ダメダメだよね

こんな性格じゃ誰もキミに近づかない」


やっぱり……

だからちーちゃんも離れて行っちゃったのかな。


目にじんわりと涙を浮かべながら彼を見たら

大神くんは私に顔を近づけた。


「荒治療って何にする?

キスでもしてあげようか?」


「嫌……っ!」

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