オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん


私はバタバタ暴れて抵抗しようとすると


「暴れんなよ、キミがいいって言ったんだ」


まっすぐ私を見て言ってきた。


いいって言った。

早く治したいって思ったけど……


「怖い……っ、怖いよう……」


大神くんが優しくない。

手をぎゅっと掴まれているところをみると思いだしてしまう。


「えっく、」

頑張らなきゃいけないのに……。

じゃないと嫌われちゃうのに……。


「もう嫌だ……」

私は頑張りきることが出来なかった。


その瞬間ぱっと解放される手

体の重みも消えて大神くんは私から離れた。

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