オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん
消してから行こう。
黒板消しを持ってキレイにしていく。
最後の授業の先生が背の高い人で
黒板の上の方にも文字が書いてあった。
「よいしょ、えい」
ピョンピョンと必死に跳ねて文字を消す。
「うう、でもやっぱ届かない」
「ふっ、バカかお前」
い、石渡くん……?
「貸せよ、こういうのは男にやらせとけ」
後ろから、黒板消しを取り消して行く石渡くん。
背中に彼がぶつかって、少しドキっとした。
彼が私に少し触れているのに平気だ……。
もしかして、私克服したのかな?