オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん
「悪りぃ、待たせた」
「ううん」
彼の私服はオシャレなTシャツに短パンで
とっても男の子ぽい格好だった。
石渡くん、陸上部だもんね。
そういう格好似合ってるなあ。
「お前さ……」
「ん?」
じーっと石渡くんの服を見つめている私に
彼は言う。
「今日の格好可愛いな」
「へぇっ!?」
ビックリしすぎて変な声が出た。
こういう場合って
可愛いって言うのが礼儀みたいなものなのかな……?
そしたら私も、口に出して褒めるのが礼儀かな?
「えっと、石渡くんもカッコイイよ!」