オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん


私がとっさにそう言うと、


「…………。」


一瞬、時が止まったかのように静かになった。


え?
間違いだった?


「あ、まじか、なんかお前からそんな事言われると思わなかったから

さんきゅーな」

彼は顔を少し隠しながら言った。


喜んでもらえたのかな?


「行こうぜ」

「うん」


不思議だなあ。

前まで一番苦手だって思ってた人と

2人で遊びに来てるんだもん。


これってやっぱり大神くんのレッスンのお陰だよね。


今度大神くんには何かお礼をしよう。



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