オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん
遠く小さくなってしまった先生の背中を
小走りで追いかけて職員室に入る。
すると、先生は自分のイスに座ってから言った。
「もしかして、赤月は何か苦手なものとかあるのか?
あるなら教えといてほしい
出来るだけ、さっきみたいなことが無いようにしたいから」
そっか……。
それを心配して呼びだしてくれたんだ。
やっぱり優しい先生だなあ。
「実は私、男の子が苦手なんです……
人と話すの自体得意じゃないんですけど
男の子は特に、怖くて
先生や、お父さんとかなら大丈夫なんですけど……」