オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん
空気を変えるように話をしようとしたら
ガタンー!
彼は立ち上がって一歩、私に近寄った。
「な、何……どうかした?」
今日の大神くんは雰囲気だけで周りを凍りつかせるような
オーラを放っている。
少しビクビクしながら聞いたら彼は言った。
「キミは僕に隠してることがある」
びくっ!
すぐに石渡くんと遊びに行ったことだって気付いた。
「あ、あのね……それは」
でもなんでバレたんだろう……
ほとんど映画館の中にしかいなかったし
時間だってそんな長い間じゃなかった。