オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん


「いや、先生に仕事を頼まれてね

少し残ってたんだ」


「へぇ大変そうだな」


そりゃまぁね。

キミのお陰で生意気な赤ずきんちゃんが飛び出して行って

大変な目に合ったよ。


「じゃーな、また」

クツを履いて帰ろうとしている石渡を引きとめる。


「ねぇ、石渡くん」


「なんだよ?」



「石渡くんって赤月さんの事好きなの?」


鎌をかけるようにそう聞けば

案の定、彼は顔を赤くして言った。


「べつに……好きとかじゃ……」


ふぅん。

想像通りの反応過ぎてムカつくな。
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