オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん

ぅう……。

なんで学校なんかで迷子になるんだよぅ。


さっきまで人がたくさんいたのに今は全然人がいなくて


使われてない練に来ちゃったのかもしれない。


とりあえず、来た道を戻ろう……。


勢いよくふり返って走りだすと


ドンー!


「きゃっ……」


私は誰かにぶつかって床に倒れた。


「痛たたた……」


つぶっていた目をあけて、謝ろうとすると


「あっ、」


目の前にいたのはなんと、

大神くんで。

私は声を出すことも忘れて彼を見ていた。


「ごめんね、大丈夫?」


こんな時も優しい大神くん。
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