オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん
「まだ何かあるの?」
まだ、って全然何も片付いてない。
キスの事も劇の事だって……
でも……
『キミはさぁ、やることなす事否定から入る
出来るわけないってそんな事誰が決めたの?』
大神くんの言葉は確かだ。
出来ないって決め付けて今までやってこなかった。
「ううん、何も」
だったらチャンスがある時にやってみるしかない。
納得のいかないことはたくさんあったけど
私は劇の主役をやることに決めた。
そして次の日ー。
「え……本当にやるの?」
「うん、いっつも逃げてばっかりだったから」