オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん
「嫌っ……!やめて……!」
ゆっくり近付いてく体を全力で押し返して大神くんを睨む。
「何でこんな事、するの?
自己紹介の時、助けてくれていい人だと思ったのに……っ」
涙目で大神くんを睨むと、彼は冷たい顔をして言った。
「いい人?
それは、そっちの勝手な想像だろ
僕は時間通りに事が進まないのが嫌いなだけだ
別に助けてあげたワケじゃない。」
そうやって言って鼻で笑う彼は
さっきクラスにいた彼とは全く別人だった。
「ふっ、本当面白いよね
赤ずきんちゃんってさ
名前だけじゃなくて脳内もおとぎ話なの?」