オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん


今日の彼は不思議と私の話しによく

耳を傾けてくれる。


「なんでキスしたの……?」


一番気になっていることを聞けば、

大神くんは体を離して言った。


「あれは、キミが誘ったからだよ」


「な……!」


「だってそうじゃないか、あんな顔を上にあげて

僕を見つめてさ、キスしてって言ってるようなものだよ」


そんなつもりないのに!!

ただ見つめなきゃって、劇を成功させなきゃって思ってたから


「本当にそんなつもり無かったの?」


「ないよ、ないよ!!」


「まぁいいけど」

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