オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん
ずっとこのままだったらいいのにって。
だから私の足は動かない。
すると、
ヒューーードンッ!!!
「うわあ!!」
多目的室の窓に大きな花火が打ちあがった。
「大神くん、花火、花火まん前だよ!!」
「ちょうど場所が良かったらしい、穴場だね」
音を立てながら咲く花火を見て興奮する。
「キレイ~~こんな所で見れるなんて」
でも石渡くんとの約束、破ちゃったな……。
ドーンっと繰り返し鳴る音とともに
暗い部屋が明るくなっていく。
「赤ずきんちゃん、」