オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん
「まぁな、良く言われる。教師も人間なんでね
興味があることは気になっちゃうんだよ」
コイツと話すのは時間の無駄だ、
構ってられない。
「帰るので離してもらえます」
僕がそう言うとあいつは言った。
「嫌だね」
「は?」
俺は作っている自分を忘れ鋭く睨みつける。
「大神も案外子供だよなぁ~
感情的になっちゃって、いつもの余裕はどうした?
あ、もしかして好きな人が取られちゃって焦ってんだ?」
その言葉につい、カッとなってニヤリと笑うアイツの胸倉を掴んだ。
「あれ、図星?」
ひるまない。
コイツが嫌いな理由は僕と似てるから。