オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん


また、その声は聞こえた。


だけどすぐに意識が遠のいて

私はふわふわと宙に浮いている夢を見た。



ーーーー。



私が気付いたのは保健室のベッドの中だった。


「あ、れ?私どうしたっけ?」


「気を失ったんだよ」


「うわああっ!!」



ぼけーっとしてる中、目の前に顔を出した大神くんに驚いて声を出す。


「助けてあげたのに、その叫びよう?

心外だなあ」


「ごめ……っ、ありがとう」


助けてくれたのはまた、大神くんだった。

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