オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん
やっぱり大神くんは危ない人だ!!
ぶんぶんと必死に頭をふって涙を拭くと
彼は少し優しく笑った。
「そう、いいじゃん」
ドキンーっ。
ふと、見せた笑顔に私の心臓がドキドキと鳴る。
なんでだろう……。
「言っとくけど
君が思ってるようにクラスにいるだけじゃ
苦手は克服されない
少し耐性を付けなきゃ、絶対に直らないよ」
そ、そんなぁ……。
それじゃあ私、ずっとこのままなの?
「だからさ、いい考えがあるんだ」
そうやって言うと、大神くんはニヤリと笑った。