オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん
オオカミ君のLesson開始



「遅い」


びくっ!


ゆっくりと教室のドアを開け

ひっそり入ろうとすれば大神くんは鋭い睨みをぶつける。


次の日の放課後になって

私はちーちゃんに用事があると伝え


しっかりこの教室に来たのに

大神くんには怒られた。


「キミね、一体何時だと思ってんの?

ホームルームが終わってからもう

30分もたってる」


「ごめ……っ、迷ちゃって」


ドアのすぐ後ろに背中をつけ

大神くんと距離を取りながらそう言うと


彼は深いため息をついた。




< 38 / 317 >

この作品をシェア

pagetop