オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん
「まじか……君ここまで重度だったんだ」
「わっ、かんない」
だってあんなに近くで男の子に見つめられたのは
初めてだったから。
まさかこんな風になっちゃうなんて
自分でも思わなかった。
「面白い、教育し甲斐がありそうだ」
大神くんは口角を上げてそう言うと
私と視線を合わせて言った。
「で、どうやって立たせたらいい?」
触れることを、少しは配慮してくれてるんだろうか。
だけど正直どうやって起き上がればいいか分からない。