オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん


転んで起き上がらせてくれた時は突然だったし

この前おんぶしてもらった時は、意識がなかったから。


今、意識した状態で大神くんに触れられる……?



「ど、どうしようとりえず……」

「まぁいいや。レッスンを始めよう」


えっ!?

この体制で……!?

大神くんは私の必死な考えなんて

無視して言った。


「まずは距離の確認からしてみよう

僕がどれくらい君に近付いても平気か確かめる


今、動けないしちょうどいいだろ?」


そう言って怪しく笑うと、大神くんはゆっくりと私と距離を詰めてきた。


嫌だ、嫌だ、無理なんだって!!

近くに来られると……!

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