オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん


「本当に?まだ行けるんじゃないの?」

「無理だよ!」


なんか、体の温度が一気に上がるから

これ以上は無理、だと思う……。


「そ、今日はじゃあそれでいいや

なーんてまだ行けるよね?」


すると、大神くんはもう一歩私に顔を近づけて来た。


「ちょ、ちょ……大神くん……、

あんまり近づかないで下さいっ!!」


突然のことに驚いて、敬語になる。

無理!って思いながらも手を前に出すと


大神くんは色気のある声で言った。


「それは無理だな

だって僕、お腹がペコペコだから」

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