オオカミくんに、食べられちゃった赤ずきん
「優しくしてもないのに
すぐ自分の都合のいい方に捉える
それで簡単に人の事信用するんだろ」
「信用なんて……してないよ!
ちょっといい人かなって思ったけど、大神くんの事
警戒してるもん。」
「そう、ならいいけど」
でも、少し優しいのは本当だよね。
だって興味がないなら初めから聞かないから。
大神くんは特に、そういう人だから……。
「明日もまたここで、遅刻したら食べちゃうから」
「は、はい……」
私は大神くんの言葉にしゃっきと背筋を伸ばして
教室から出た。